中山間地域の役割

平野部の外縁から山間に至る中山間地域は、日本の国土面積の約7割、経営耕地面積の約4割を占める重要な農業生産地域です。
 
また、流域の上流部に位置するため、中山間地域の農業・農村は、水源涵養(かんよう)機能により、洪水や土砂崩れを防ぎ、下流部の住民の生命や財産、豊かな暮らしを守る役割を果たします。また、美しい景観や生き物のすみかを守るという環境面での役割にも大きく寄与しています。
 

西ヶ峯下集落

和歌山県有田川町にある「西ケ峯下集落」は、この中山間地域にあたり、主に温州ミカンをはじめとする柑橘類の生産が盛んな地域です。
 
しかし、中山間地域の中でも特に傾斜のきつい「急傾斜地」(15度以上)の地目に該当し、農作業が困難な条件下にあります。
 
でもこの傾斜のおかげで、水はけがよく品質のいいミカンが育ちます。そう、全国的に有名なブランド、和歌山が誇る「有田ミカン」の産地なのです。